居酒屋・カフェは過去最多を記録 2023年「飲食店」の倒産が前年比7割増で768 件発生となり、コロナ禍直後の2020年に迫っています。

飲食店を襲った物価高の影響からメニューへの価格転嫁が上手くいかず、食材の仕入と販売価格のギャップが開いている状態が続いています。

飲食店の倒産件数が急増

(イメージ)
  • 2023年の飲食店の倒産件数は768件と、前年の452件から1.7倍の大幅増加となりました。
  • 特に居酒屋やカフェなどの倒産が過去最多となり、コロナ禍直後の2020年の水準に迫る状況となっています。
  • 飲食店の倒産件数が増加した主な要因は、新型コロナウイルス感染症の影響による緊急事態宣言の発出などで、外食需要が大幅に減少したことが挙げられます。

業態別の倒産状況

  • 居酒屋やバー、カフェなどの飲食店が最も倒産件数が多く、全体の約4割を占めています。
  • 一方で、ファストフードやファミリーレストランなどの大手チェーン店は比較的影響が小さかったようです。
  • 地域別では、東京都内の飲食店の倒産が最も多く、全体の約3割を占めています。

これからも続く人件費や仕入価格の高騰

  • コロナ禍の影響が徐々に収束しつつある中、飲食店の経営環境は依然として厳しい状況が続いています。
  • 感染症対策の緩和や外出需要の回復が進めば、飲食店の業績回復も期待されますが、人件費や原材料価格の高騰など、新たな課題にも直面しています。
  • 飲食店の経営者は、コスト管理の強化や新たな収益モデルの構築など、さまざまな対策に取り組む必要があるでしょう。

総じて、2023年の飲食店の倒産件数は過去最多水準に達し、コロナ禍の影響が長期化していることがうかがえます。

今後の経済回復と飲食業界の再興に向けて、さらなる支援策が求められています。

飲食店の物価高騰の現状

  • 飲食店では、原材料や光熱費、人件費などの高騰により、コスト増加に悩まされています。
  • 株式会社シンクロ・フードの調査によると、98.1%の飲食店が物価高騰を感じており、深刻な状況となっています。
  • 一般的に、飲食店の標準的な原価率は30%程度とされていますが、近年は40%を超える店舗も増えてきています。

飲食店の物価高騰対応策

  • 飲食店では、メニューの見直しや価格改定などを検討しています。
  • 個人店では、利益確保のためのポイントとして、食材の見直し、仕入れ先の変更、メニュー構成の見直しなどが考えられます。
  • また、価格改定の際は、顧客の反応を慎重に見極めながら、段階的な対応が重要とされています。

コスト管理と収益改善策を取ること

  • 物価高騰の影響は当面続くと見られており、飲食店経営者は収支改善に向けた取り組みを強化する必要があります。
  • 2023年の飲食店の総売上は前年比で減少傾向にあり、経営環境は依然として厳しい状況が続いています。
  • 飲食店の経営者は、コスト管理の強化や新たな収益モデルの構築など、さまざまな対策に取り組む必要があるでしょう。

総じて、飲食店を取り巻く物価高騰の影響は深刻で、経営者は収支改善に向けた様々な対策に取り組んでいる状況がうかがえます。

価格に転嫁したいところですが、値上げをすると、客離れが進んで倒産するという負のスパイラルに陥ってしまう可能性もあり、飲食店経営者を悩ましているといえます。

コロナ融資の返済も始まっているので、資金繰りはかなりきびしく、客単価も下がっているという苦境がしばらく続きそうです。

飲食店への行政の支援が不可欠

  • 事業形態転換支援
    • 飲食店の事業形態を見直し、テイクアウトやデリバリーなどの新しい収益モデルの構築を支援する。
    • 店舗の空き時間を活用したシェアキッチンの導入など、多角化への取り組みを後押しする。
  • 経営基盤強化支援
    • 飲食店の経営管理能力の向上や、デジタル化の推進を支援する。[1]
    • 人材確保や人件費抑制、仕入れ先の見直しなど、コスト管理の強化を支援する。
  • 補助金・助成金の活用
    • 国や自治体による飲食店向けの補助金や助成金制度を活用し、経営改善を後押しする。
    • 例えば、ぐるなびPROでは、中小企業診断士によるアドバイスを提供している。
  • 債務整理支援
    • 飲食店の債務整理を支援し、経営の立て直しを図る。
    • 「空き店舗売却」などの手段を活用し、債務の圧縮を支援する。

今後の課題

  • 飲食店の経営環境は依然として厳しく、今後の経済回復に向けてさらなる支援が必要とされています。
  • 飲食店の経営者は、自らの経営力を高めるとともに、様々な支援策を積極的に活用していくことが重要です。

総じて、飲食店の倒産を減らすためには、事業形態の転換や経営基盤の強化、補助金・助成金の活用、債務整理支援など、多角的な支援策が有効だと考えられます。

飲食店の経営者と行政が連携し、飲食業界全体の再興に向けて取り組むことが求められています。

円安と外国人観光客の増加で飲食店の二重価格を設定することで飲食店は復活するか

飲食店の二重価格の実態

  • 円安の影響で、訪日外国人観光客が増加している中、飲食店では外国人向けと日本人向けの二重価格設定をしているところも出始めた。
  • 外国人観光客向けには高額な料金を設定する一方で、日本人向けには割安な価格を設定するケースが見られる。
  • 外国人観光客は「とても安い」と感じる一方で、日本人客は「高すぎる」と感じる可能性があるので、バランスが大事。

二重価格の背景

  • 訪日外国人の増加に伴い、飲食店が外国人観光客向けの価格設定を行っているところも増えている。
  • 外国人観光客は日本の物価水準に慣れておらず、高額な料金でも「安い」と感じる傾向がある。
  • 一方で、日本人客は日本の物価水準に合わせた価格設定を望んでいる。

二重価格設定の課題と対応策

  • 二重価格設定は、日本人客と外国人客の間に不公平感を生む可能性がある。
  • 飲食店は、価格設定の透明性を高め、両者の納得感を得られるよう工夫する必要がある。
  • 例えば、メニューに価格の説明を加えたり、割引サービスを設けるなどの対応が考えられる。

総じて、飲食店の二重価格設定は訪日外国人の増加に伴う対応策ではあるが、日本人客との公平性の確保が課題となっている。飲食店は、両者の需要に応えられるよう、価格設定の工夫が求められています。

飲食店の二重価格設定のメリットとデメリット

飲食店側のメリット

  • 外国人観光客向けの高価格設定により、売上の増加が期待できる。
  • 訪日外国人の増加に合わせて、外国人客向けの価格設定を行うことで、需要に応えられる。

飲食店側のデメリット

  • 日本人客と外国人客の間に不公平感が生まれ、顧客満足度の低下につながる可能性がある。
  • 価格設定の透明性が低く、店舗への信頼性が損なわれる恐れがある。
  • 日本人客からの批判や苦情が増加し、店舗運営に支障をきたす可能性がある。

対応策まとめ

  • 価格設定の透明性を高め、両者の納得感を得られるよう工夫する必要がある。
  • メニューに価格の説明を加えたり、割引サービスを設けるなどの対応が考えられる。
  • 外国人観光客向けと日本人客向けの価格差を適切な範囲に抑えることが重要。

総じて、飲食店の二重価格設定には売上増加などのメリットがある一方で、顧客満足度の低下やイメージダウンなどのデメリットも存在します

うまく二重価格の設定ができれば、飲食店の売上向上につながるのは間違いありません。

飲食店の苦境が続く中、外国人観光客が救世主となるかどうかは、取り組み次第と言えそうです。

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