2024年4月1日より、日本政府は「特定活動」の在留資格の一つとして「デジタルノマド」ビザを新設しました。

これは、海外からの高度人材を呼び込み、日本でのリモートワークを促進することを目的としています。

対象は、年収1,000万円以上の約50カ国・地域の国籍を持つ人で、最大6か月間の日本滞在が可能です。

申請要件と手続き

  • 申請には以下の書類が必要です:
    • 査証申請書
    • 旅券
    • 在留資格認定証明書
  • 在留資格認定証明書の申請には、年収証明書や雇用契約書などの書類が必要となります。
  • 申請は出入国在留管理局や在外公館で行うことができます。

滞在中の活動

  • デジタルノマドビザ保持者は、日本国内でリモートワークや自由業などの国際的な仕事を行うことができます。
  • 観光や私事での滞在も可能ですが、就労活動は認められていません。
  • 最長6か月間の滞在が認められ、更新も可能です。

追加情報

  • 日本政府は、このビザ制度を通じて、高度な技術を持つ外国人材の呼び込みを目指しています。
  • ノマドワーカーは日本の文化や生活を体験しながら、リモートワークを行えるというメリットがあります。
  • 今後、このビザ制度の利用者が増加することが期待されています。

以上が日本の「デジタルノマド」ビザ制度の概要です。

デジタルノマドビザの申請手続き

  • 必要書類の準備:
    • 査証申請書
    • 旅券
    • 在留資格認定証明書の申請に必要な書類(年収証明書、雇用契約書など)
  • 在留資格認定証明書の申請:
    • 出入国在留管理局や在外公館で申請
    • 審査期間はまだ明確ではありませんが、数週間程度かかる可能性があります
  • 査証申請:
    • 在留資格認定証明書を受け取った後、査証申請を行う
    • 在外公館で申請する必要があります
  • 入国後の手続き:
    • 入国後、14日以内に住所地を管轄する出入国在留管理局で在留カードの交付申請をする

デジタルノマドとオーバーツーリズムの関係

  • オーバーツーリズムの問題
    • 観光客の急増により、地域の生活環境が悪化する問題
    • 観光地の混雑、インフラの過負荷、住民の生活の質の低下など
  • デジタルノマドの影響
    • デジタルノマドは長期滞在型の観光者であり、地域に与える影響が大きい
    • 集中的に特定の地域に滞在するため、オーバーツーリズムの問題が生じやすい
    • 地域の生活環境や資源を過剰に消費し、住民との軋轢を引き起こす可能性がある
  • 具体的な問題点
    • 住宅価格の高騰や賃貸料の上昇
    • 地域の生活インフラの過負荷
    • 地域住民とデジタルノマドの軋轢
    • 地域の伝統文化の変容や消失

対策の必要性

  • デジタルノマドの増加に伴い、オーバーツーリズムの問題が深刻化する可能性がある
  • 地域の持続可能性を考慮した受け入れ体制の構築が重要
  • デジタルノマドと地域住民の共生を目指す取り組みが必要

つまり、デジタルノマドの増加は、オーバーツーリズムの問題を引き起こす可能性があり、地域の実情に合わせた対策が求められています。

デジタルノマドと地域の共生を目指すことが重要だと考えられます。

デジタルノマドビザの主な制限

  • 年収要件
    • 年収が1,000万円以上であることが条件
    • 高所得者層を対象としたビザとなっている
  • 滞在期間
    • 最長6か月間の滞在が可能
    • 更新はできない
  • 活動範囲
    • 国際的なリモートワークなどの活動に限定されている
    • 日本国内での就労は認められていない
  • 家族同行
    • 配偶者や扶養家族の同行が可能
    • ただし、同行者の就労は認められていない
  • 医療保険
    • 私的医療保険への加入が必須

つまり、デジタルノマドビザは高所得者層を対象とした短期滞在型のビザで、日本国内での就労は認められていません。

また、家族同行や医療保険の加入など、一定の条件を満たす必要があります。

このように、デジタルノマドビザには様々な制限がありますが、日本への長期滞在を希望するデジタルノマドにとっては有効な選択肢の1つといえるでしょう。

デジタルノマドの滞在先については、ホテルや民泊が利用されていることがわかります。主な特徴は以下の通りです:

  1. ホテル・B&B:
    1. 日数に応じて課金される短期滞在に適している
    1. 宿泊先の確保が容易
    1. 一般的に費用がかかる
  2. 民泊:
    1. 短期滞在に適している
    1. 地元住民との交流が期待できる
    1. 費用面で比較的リーズナブル
    1. 手続きが比較的簡単で滞在先の確保が容易

また、デジタルノマドの需要に応えるため、専用の宿泊施設やサービスも登場しています:

  • 「Otell」のようなデジタルノマド向けホテル予約サイト
  • 名古屋の民泊物件では、デジタルノマド向けに高稼働率を実現

つまり、デジタルノマドは状況に応じて、ホテルや賃貸、専用の宿泊施設など、様々な滞在先を選択しているといえます。短期滞在ならホテル、6か月内であれば、民泊が滞在先候補と言えそうです。

韓国や台湾におけるデジタルノマドの対応状況

韓国は、2024年1月1日からワーケーションビザを発行すると発表。最大2年間の滞在が可能。

台湾は、諸条件が違うが、ITエンジニアを想定した、デジタルノマドビザに類似の「ゴールドカード」と呼ばれるビザがあり、最大3年間の滞在が可能となっています。

韓国や台湾と比較しても日本は滞在期間が短いという面があります。

デジタルノマドの日本滞在中のビジネス活動

デジタルノマドビザでは、日本国内の就労はできませんが、ノマドワークをしている関係で滞在中に日本国内でのビジネス展示会、各種ビジネス交流会などでベンチャー経営者と交流し、一緒にビジネスをしようとなることも可能性としてあると思います。

その時、デジタルノマドではビジネスできないので、果たして経済効果があるのかどうか、という疑問もあります。

日本がデジタルノマドで優れている

インバウンドについても言えることですが、デジタルノマド誘致の優位点としては、日本食、質の高いサービスや観光地、そして円安と言えます。

これらが、デジタルノマド滞在地して人気を博す理由で、外貨での収入が一定以上であることから、質の高いサービスを受けられ、ノマドワークも捗るのではないでしょうか。

滞在地域の経済的圧迫という懸念点もありますが、今後、デジタルノマドワーカーが増えた時、地域住民の受入、相互理解がなされ、地方経済が発展していけば、お互いにwin-winな関係ですね。

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