
企業が国内外の関係者を招いて実施するイベントや会議の多くは、オンラインとオフラインを組み合わせた「ハイブリッド型」へと移行しました。
こうした運営形態では、参加者が使用する言語や参加環境が多様化するため、発信する情報を迅速かつ正確に届ける手段として、AIによるリアルタイム翻訳が注目されています。
その一方で、AI翻訳ツールの導入が進んでも、会場ごとの音響設備や映像出力環境との整合が取れず、実運用の段階で課題が生じるケースも少なくありません。
翻訳精度だけでなく、接続や表示を含む周辺機器との連携こそが、実務上の成否を左右します。
こうした背景を受け、三井情報株式会社は2025年10月23日より、AIリアルタイム翻訳ソリューション「Wordly」の導入・利用支援サービスを開始しました。
本サービスは、Wordlyに関する説明や利活用支援だけでなく、会場の接続支援や当日の技術運用までを含めた一貫対応を提供する点に特徴があります。
併せて、ライブ配信やイベント制作に強みを持つフリート合同会社と業務委託契約を締結し、現場特有の技術課題にも対応可能な体制を整備。
AI翻訳の活用が「導入」から「実稼働」へ移る過程を支援するサービスとして位置づけられています。
翻訳運用を現場まで支援する“一体型サポート”

本サービスでは、導入準備からイベント当日の運用まで、三つのプロセスで支援が行われます。
① 製品説明・接続例の紹介
導入段階では、Wordlyの基本機能や活用シーンに応じた利用方法が説明されます。イベント規模や参加者層に合わせて、どのような設備構成が適しているかを案内し、接続例を通じて具体的な設計を組み立てる上での参考情報を提供します。
② 音響機器の接続支援
イベント準備では、現場の音響・映像環境に合わせた接続支援を実施します。マイクやオーディオインターフェースといった物理機器を含め、会場・オンライン双方の環境で適切にWordlyを運用できるよう、専任技術者が接続テストを行います。
③ イベント前日・当日のオペレーション対応
前日リハーサルや本番当日においては、進行表に合わせて言語切替や機器運用を行い、トラブルが発生した場合にも暫定的な復旧をサポートします。
技術面まで含めた“伴走支援”により、導入したツールを安定した形で活用できる環境を整えます。
このように、製品の理解→接続→実運用という流れを1つのサイクルとしてサポートできる点が特徴となっています。
多言語対応が求められる現場での活用シーン

本サービスは特定のイベント形態に限らず、幅広い活用が想定されています。
・全社会議、経営会議、グローバルタウンホール等
・製品発表会、技術カンファレンス、展示会
・海外拠点向けウェビナーや研修
いずれも多言語対応が求められる場面であり、Wordlyの翻訳内容を参加者が各自の端末で確認できる点は、リアル・オンライン双方での運用と相性が良いとされています。
また、会場スクリーンへの同時出力にも対応しており、参加環境を問わず翻訳結果へアクセスできる仕組みが整っています。
製品ページ:https://www.mki.co.jp/solution/product/wordly/
多言語コミュニケーション基盤の強化へ
多言語対応を取り巻く環境はここ数年で大きく変化し、AI翻訳はイベント運営における重要な要素として定着しつつあります。
三井情報のサービスは、Wordlyを“使える状態”にするための運用面まで含めて支援し、実際の現場へのスムーズな導入を可能にするものです。
翻訳ソリューションと技術支援を一体で提供することで、イベント規模や会場特性を問わず安定した環境を構築できる点は、多言語コミュニケーションの実現に向けた基盤整備といえます。
今後もこうした支援は、国際的な会議・展示会など多様なシーンにおいて重要な役割を果たしていくことが考えられます。





