インバウンド訪日観光客が観光地や飲食の情報をどう検索しているか分かりますか。対話型AIや生成AIの利用も増えているように思いますが、実際は、まだまだGoogle検索が多数を占めています。

訪日観光客がAIではなくGoogle検索を使う理由

SAMURAI NINJA MUSEUM TOKYO with Experienceは、Visit Japan Labの訪日観光地ランキングで日本では2番目に多く訪問されている観光地であることに基づき、今回の新たな調査結果を発表しました。
調査によると、旅行計画におけるAIの利用はまだ限定的であることが分かりました。

Googleは引き続き旅行計画において主要なツールとして利用されていますが、旅行者はAI生成コンテンツに対して意外にも前向きな姿勢を見せています。

外国人観光客に対する調査結果

東京に訪れている外国人観光客を対象に行われた最近の調査では、旅行計画にAIツール(例:ChatGPT)を使ったのはわずか6%で、そのうち2%だけがAIを主な意思決定手段として利用していることが明らかになりました。

一方で、82%の参加者は、ソーシャルメディアの旅行コンテンツにAI生成の人間キャラクターが登場することに対して、好意的または中立的な反応を示しました。

日本の戦国時代年表の前に立つ、忍者服を着たサムライ忍者博物館東京のスタッフ

調査結果の要点:

Googleは引き続き旅行計画において重要な役割を果たしている

 参加者の約3分の2が、旅行計画において最も影響を与えたツールとしてGoogleやYouTubeを挙げており、ソーシャルメディアや友人・家族からの推薦よりも影響力が大きいことが分かりました。

旅行計画におけるAIの利用は、まだ限られた範囲にとどまっている 

旅行計画にAIツールを使ったと答えたのは6%のみで、そのうちAIプラットフォームを主要な意思決定ツールとして使っているのはわずか2%でした。

AIの利用は主に若い男性に偏っており、女性や40歳以上の旅行者は少ないため、Google検索やYouTubeが引き続き旅行の決定において強い影響力を持っていることが明らかになりました。

AI生成のソーシャルメディアコンテンツには好意的な反応 

過去の調査とは異なり、旅行者はAI生成の人間キャラクターを使った旅行コンテンツに対して好意的または中立的な意見を持っており、26%の参加者はそのようなコンテンツに対して興味を持つと答えました。

調査の著者であり、SAMURAI NINJA MUSEUM TOKYO with ExperienceのディレクターであるAdam Acar博士は次のように述べています。
「この結果は、旅行計画におけるGoogleの支配的な地位を示しています。

確かにAIの使用は増えてきていますが、旅行者の6%(主に若い男性)のみがAIツールを旅行計画に使っているという結果には驚きました。」

Acar博士はさらにこう続けます。

旅行者はAI生成コンテンツには興味

「しかし、今回の調査から得られた興味深いポイントは、旅行者がAI生成コンテンツ、特にソーシャルメディアでのコンテンツに対して非常にオープンであることです。

これにより、旅行業界はAIを活用した創造的な戦略を通じて、観客と新しいつながりを作るチャンスを得ることができるという可能性を示唆しています。」

調査結果の詳細

旅行計画におけるAIの利用は、まだ限られた範囲にとどまっている 

旅行計画中にAIプラットフォーム(例:ChatGPT、Gemini、Claude)を使用したかどうかを尋ねた結果

  • 参加者の6%が「使った」と回答
  • AIを使っている主な層は若い男性で、全体の平均年齢(35歳)をかなり下回る
  • 女性や40歳以上の旅行者(旅行計画で重要な決定をすることが多い層)はAIをあまり使っておらず、引き続きGoogle検索やYouTubeが旅行の決定に大きな影響を与えている

GoogleとYouTubeが旅行情報の検索で大きな影響を持っている

旅行計画において最も影響を与えるツールについて尋ねたところ、参加者は以下のように答えました。

  • Google/YouTube検索を最も影響力があるツールとして約70%の参加者が選択
  • 次に、ソーシャルメディアでの検索が続き、友人や家族からのおすすめよりも影響を与えている
  • AIツールはわずか2%が最も影響力があると回答

これにより、従来の検索エンジンの影響力が依然として強く、ソーシャルメディアの影響力が増していることが明らかとなった

3. 旅行者はAI生成のソーシャルメディアコンテンツに抵抗感がない

ソーシャルメディアの更新にAI生成の人間キャラクターが登場することについてどう感じるか尋ねたところ、旅行者の56%は、ソーシャルメディアのコンテンツにAIで作られたキャラクターが登場しても、実際の人間が登場してもどちらでも気にしないと答えました。

驚くべきことに、26%はそのようなコンテンツに対して、むしろもっと注目するだろうと答えました。

この結果は、過去の研究でAI生成のオンラインコンテンツに対して一般的に懐疑的な態度が示されていたこととは異なり、旅行者のAIに対する態度が変化していることを示しています。

調査について

この調査は、2024年12月の第3週および第4週に、東京の浅草にあるSAMURAI NINJA MUSEUM TOKYO with Experienceのチケットを購入した159人の外国人旅行者に対して、対面で行われました。

調査は博物館内で便宜的に実施され、参加者には次のような傾向がありました。

・60%が男性

・平均年齢は35歳

サンプルサイズが小さいという点はありますが、この調査は旅行計画やAI技術に対する理解に関する貴重な情報を提供しています。

SAMURAI NINJA MUSEUM TOKYO with Experienceについて

SAMURAI NINJA MUSEUM TOKYO with Experienceは、東京の歴史的な浅草地区と京都にあり、Visit Japan Labの訪日観光地ランキングで日本では2番目に多く訪問されている観光地です。

日本の豊かな武道遺産を体験できる場所で、従来の博物館とは異なり、インタラクティブな体験を通じて、サムライや忍者の歴史に直接触れることができます。

また、博物館は「着物茶道体験のMAIKOYA」と提携しており、さらに豊かな文化体験を提供しています。

ビジネスeye

SAMURAI NINJA MUSEUM TOKYO With Experienceは、2024年2月6日に東京の浅草にグランドオープンした体験型ミュージアムです。

このミュージアムは侍と忍者に特化しており、4つのフロアにわたって様々な展示と体験を提供しています。

主な特徴

1. 体験型アクティビティ: 来場者は手裏剣投げ、甲冑試着、刀の鍛錬、忍者体験、試し斬りなど、本格的な体験ができます。

2. 歴史的展示: 江戸時代の本物の刀剣や甲冑が展示されており、間近で見ることができます。

3. ガイドツアー: 1時間ごとに英語対応可能なガイドツアーが開催されています。

4. ポップカルチャーとの融合: 漫画やアニメで描かれるような侍や忍者の姿を体験できます。

5. ショップ: 館内には本物の刀剣や侍・忍者関連のお土産を取り揃えたギフトショップがあります。

来館情報

- 所在地: 東京都台東区西浅草1-8-13

- 営業時間: 午前10時から午後6時まで

- アクセス: 浅草寺から徒歩3分、東京スカイツリーの近く

チケット情報

1. ベーシックチケット

   - 大人3,000円、子供2,700円(税抜)

   - 入館料、ガイドツアー、手裏剣投げ、甲冑試着、侍のショーなどが含まれる

   - オンライン予約で10%割引

2. スペシャルチケット

   - 5,500円(税抜)〜

   - フルメタルの侍甲冑着用や、より本格的な侍・忍者体験が可能

このミュージアムは、日本の伝統文化を楽しく学べる新しい観光スポットとして、国内外の観光客に人気を集めています。

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