
東京都などが主催するアジア最大級のグローバル・スタートアップ・カンファレンス 「SusHi Tech Tokyo 2025」が5月8日に東京・有明の東京ビッグサイトで開幕し、午前のオープニングセッションで小池百合子東京都知事が開会のスピーチを行いました。
来場者に向けて「このエキサイティングな3日間を味わいましょう!」と力強く呼びかけた小池知事は場内の各ブースを視察し、国内外から集まったスタートアップ関係者らと交流。こちらでは当日の様子をレポートします!
海外パビリオン3倍増で去年よりもパワーアップ「SusHi Tech Tokyo 2025」
5月8日から10日まで開催中の本イベント。「SusHi Tech Tokyo(スシテックトーキョー)」。とは、「Sustainable High City Tech Tokyo」を略したキャッチ―な造語で、東京都では従来よりJR有楽町駅前の「SusHi Tech Square」などを拠点に、高い技術力による持続可能な都市の実現に向けたさまざまな取り組みを行っています。

3回目の開催となる今回は600社のスタートアップが出展。海外パビリオンの数も昨年の3倍となる16か所に増え、場内10か所に設けられたステージで繰り広げられる豪華ゲスト陣によるセッションも見どころとなっています。
オープニングセッションに小池百合子東京都知事が登場
5月8日・9日のビジネスデイは使用言語が英語中心ということで、オープニングセッションに登場した小池百合子知事もこの日は全編英語でスピーチ。

「今、世界の政治経済情勢は、さまざまな分断により不確実性が高まっています。
未来を見通すことが不可能な時代を乗り越えるために我々には何ができるでしょうか」と始めに観衆に訴えかけた小池知事は、その答えとして「創造」をあげ、「今こそ一人一人が長年培ってきた知恵を結集し、イノベーションで新たな価値を創造することがこれまで以上に重要になっています」と力説。
さらにイノベーションを生み出すキーとなりうるAIの可能性について述べた上で、都が全国の自治体に先駆けて今夏の策定を目指す「東京都AI戦略」に触れ、「私たちは行政サービスにおけるAI活用の日本モデルを構築します」と力強く語りました。

続けて、世界の共通課題について実務者レベルで話し合う場として2022年に東京都が発足した国際ネットワーク「G-NETS(Global City Network for Sustainability)」の取り組みや、SusHi Tech Tokyoが重視するインターンシッププログラムやDEI(Diversity/多様性、 Equity/公平性、Inclusion/包括性の略語)についての取り組みなど、世界に拡がりを見せるSusHi Tech Tokyoの活動について述べた小池知事は、次に東京都のスタートアップ戦略「未来を切り拓く10×10×10のイノベーションビジョン」を紹介。
加えて2023年からの5年間で10億ドルのスタートアップ支援を行っていることも語られたほか、東京都のスタートアップ支援拠点である「Tokyo Innovation Base(TiB)」がこの日に合わせて拡張オープンを迎えたことも紹介され、「本日ここで発表できたことが嬉しい」と笑顔を見せました。

そして「我々はこれらの取り組みを基盤に、スタートアップが成長基盤に乗り、グローバルに活躍できる大企業が数多く生まれるよう、引き続き尽力してまいります」と力強く述べた小池知事は、続けて「さあ皆さん、エキサイティングな3日間を味わいましょう!」と呼びかけ、SusHi Tech Tokyoの開会をパワフルに宣言しました。
世界各国のパビリオンが小池知事を大歓迎!
その後、会場内を視察した小池知事は、各国のパビリオンで世界のスタートアップ関係者に迎えられ、さまざまな最新イノベーションを体験。
また、イベント運営を支える学生たちによる「ITAMAEプロジェクト」のパビリオンでは未来の東京を担う若者たちと交流する場面もあり、視察後改めて臨んだ会見で「ITAMAEの参加者も年々増えており、ここをきっかけにスタートアップで活躍する人もいると思います。
次の世代を育てていくこともSusHi Tech Tokyoの願いのひとつなので、そうした方々が確実に増えていると感じられたのは非常に心強いです」と話しました。

「SusHi Tech Tokyo 2025」は5月8日から10日まで東京・有明の東京ビッグサイト(東4・5・6ホール)で開催中。
1日目と2日目は商談等を主とした英語中心のビジネスデイ、3日目の5月10日は一般来場者を対象に日本語・英語の両方が使えるパブリックデイ(事前登録不要・参加無料)となっています。