
2050年の「ゼロエミッション東京」実現を目標に掲げる東京都が、脱炭素化に向けた全国の自治体初の取り組みをスタートさせます。
この度、東京都は環境NGO「ゴールドスタンダード財団」との協力及び連携を発表。
その締結式が3月11日に東京都庁で行われ、東京都の小池百合子知事とゴールドスタンダード財団のマーガレット・キムCEOにより覚書を交わされました。
国際NGO「ゴールドスタンダード財団」と協力
スイスのジュネーブに本部を置くゴールドスタンダード財団は、世界自然保護基金(WWF)のイニシアチブを前進とし、気候変動問題や持続可能な開発の課題に取り組んできた2003年創設の国際NGOです。
同財団は世界的なカーボンクレジット認証機関でもあることから、今月末より中小企業向けのカーボンクレジット取引システムの運用を開始する東京都の取り組みに共感を得て今回の締結が決まりました。


締結式に出席したのは、小池知事とキムCEOのほか、東京都産業労働局の田中慎一局長、同局産業・エネルギー政策部長の米澤鉄平氏、ゴールドスタンダード財団シニアディレクターのヒュー・サルウェイ氏の5名。
小池百合子知事&マーガレット・キムCEOが覚書交わす
覚書の交換に先立って挨拶した小池知事は、観測史上最も暑い夏となった昨夏や各所で起こる豪雨災害や森林火災を例に挙げながら気候変動や自然災害の増加に対する危機感を述べ、「自然災害のもとになる気候変動に対し、脱炭素化を戦略的に行うためにカーボンクレジットの有効利用を進めてまいります」と強い意思を表明。

一方で、世間の認知度がまだ十分とは言えないカーボンクレジットについて国内外の制度を説明する機会を設けたいとしつつ、今月末から都が独自で運用を開始する中小企業向けカーボンクレジット取引システムの利用登録がこの日から始まることにも触れ、「企業の皆様にはぜひこのシステムを効果的に活用してもらい、脱炭素化に進んでいただきたいです」と話しました。
同じく挨拶に立ったゴールドスタンダード財団のキムCEOは、「自治体レベルでこうした連携を行うのは日本で初めてだと伺いました。我々にとっても初の試みなので本当に楽しみにしています」と期待感を述べた上で、「ゼロエミッション東京」のビジョンに対する敬意と共感を示しながら「環境の健全性への取り組みは我々双方に共通するものであり、この締結が今後のパートナーシップの指針となることを確信しています」とコメント。

さらに続けて「脱炭素化への道のりは政府だけで達成できるものではないという認識も両者で共有しています。
これらは企業が自らのバリューチェーンの内外で果敢な行動と投資を行うことで成し遂げられるものです。
その中で、この取り組みが最初のジャーニーになることを願っています」と語りました。
その後、両者は覚書に署名を行い、今後の協力関係を確認。改めて握手を交わした小池知事とキムCEOの表情にはともに笑みが浮かび、新しい協力関係の良好なスタートを感じさせました。

キムCEOは3月12日に開催される東京都主催の環境イベント「GX普及啓発シンポジウム」で特別講演を行う予定。
今回の締結によって東京都が行う先進的な取り組みに国際的な知見が加わり、首都・東京からカーボンクレジットの普及、ひいては脱炭素化の取り組みが加速することが期待されます。